どうも、エンコナーダ小学校です。
11月11日のフェリアに向けて、7年生と一緒に準備を進めています。
8年生は保健所とタイアップしての、健康・保健関係の展示を。
7年生は、野菜のダツ先生と共に、2グループで栄養の展示と調理の実演を。
そして残りの生徒は、環境、衛生の2分野3グループに分かれ取り組んでいます。
日本で言えば、いわゆる「総合的な学習の時間」的な位置づけです。
でもここでは、フェリアのための展示作りと、説明の暗記。ということで、
課題はどこの国でも同じなわけです。
特に自分の受け持つ環境チームでは、問題解決型を意識させ、
まず校内を散策することにしました。
「ゴミ箱けっこう使ってるねー」とか、「校庭の隅にけっこうゴミ落ちてるねー」とか、
問題意識を共有することがスタートです。
①みんなで校内を歩き、現状を知る。
②良ければその理由を、悪ければその原因を考える。
③環境を守る、もしくは改善するためにはどうしたらいいかを考える。
そして、一人一枚ずつ記事の作成。
これははっきり言って挑戦です。
さてさて、毎週1~2回のペースでクラスに入っているのですが、中々思うようにはいかないです。
もともと、考えるような学習に慣れてない上に、基本的に学級崩壊ですから、
ぜんぜん思うようには進まない。そして、やらないだけならまだしも
周りをジャマするだけの、とくに男子!!!
完全なゆとり教育の弊害です。
基本的にやる子はやる、やらない子はやらない。
やりたい子はやる、やりたくない子はやらない。
それがフツウで、それが当たり前の世界。
そうやって留年したくないから、最終的には暗記したりカンニングしたり、
それでも留年した子のモチベーションの行き場は、おそらくない。
そして、多くは学校を去っていきます。
ましては、奥地の集落なので学校に対する理解も、勉強することの意味も考えることも、
希薄に感じられることでしょう。
年下に囲まれて真面目にやってられっか、の気持ちも分からなくないが、
スーパーゆとり教育のせいで、完全にだるっだるです。
基本叱ったりすることは避けていたのですが、、でも前回ついにガチで叱ってしまいました。
「何もしないならともかく、
ジャマをするなら教室から出ていけ!」
仲間とこそこそ相談していたので、、
「独りで出ていけ!!」
もう完全に担任教師です。
相手はもう完全におっさん体型なので、殴り合いになったらマケでしょう。。
殴られそうになったらひざを前蹴りして、、なんて考えつつ
言葉はあやしくても真剣に押し切りました。
相談されていた彼が動かなかったことには、成長を感じました。
あぁ、本気でクラスと向き合うと、こういう場面も出てくるのだなぁ
何だか日本にいた頃を思い出しました。
ところで、
担任的に動いていると、どうしてもさぼったり態度のワルイ子に目が行きがちですが、
全体をよく眺めると、真面目にやっている子もたくさんいるし、宿題にして家でやってきている子もいるのです。
ソーラン節だって、授業の後に練習しています。自主的に。
この子たちはかなり早い段階から家でも作業を進めていて、「いいねぇ」の言葉に
「ありがとう!」と嬉しそうにはにかみます。
JICAから借りた、"BUENA SALUD"活用していますよー!
結局、彼は教室から出て行きませんでした。
何も作業をしない彼にとっても、教室とはやっぱりそういうものなのでしょう。
帰り間際に、「自分の分担はどうした?」の問いに
「家にある」「忘れた」「色をぬるだけ」、、、多分うそです。
家に取りに帰らせようと思ったけどやめました。
「次はちゃんと持って来いよ!」
多分持ってこないでしょうが、その時は許してチャンスを与える。
もし意地で完成させて持ってきたら、100倍ほめる。
それにみんなの前で言わない方が良かったかな、の反省もありました。
でも言うべきことはいうべきかなと。もやもやしていましたが、
帰りの乗り合いタクシーを待っているときに、バイクに乗った彼が通りかかりました。
こっちへ来い~と呼んで笑顔で、コーラを一杯インビート(おごる)しました。
こちらが思うほど、たぶん気にしていない。
だとしたら、また水を注ぎ直せばいい。
真ん中後ろの歯を見せて笑っているのが、おっさん体型の彼です。
これは一つの挑戦です。
目的は、展示を完成させることだけではない、ということを忘れずに。
あめと、むち。
やさしさと、きびしさ。
だるっだるな時間はいらない。真剣な時間が欲しい。
本当の楽しさってのは、真剣に何かをやった時に得られるもんなんだぜ。
フェリアまであと1週間。ボリビアの底力を期待して。。