20150406

4月5日は二度来ない













島の丘陵のなだらかな斜面に、さわやかな白が現れ始めると、


今年もやっぱり訪れていた、春を感じます。


「ああ、あんなところに桜の木があったんだ」


外輪山の壁面にも、大島桜だかグミの白い葉だかの塊が春を彩る。


でも、絶対に其処に近づけないところがいい。


人の手の届かない美しさ。


集落にもけっこう島桜の木はあるのだが、他の木や蔦と群生しているので、


一見して桜とは分からない。


そして、それが植えられたものではないということがよく分かる。


ありのままの自然。


ありのままの春の訪れ。


天明の大噴火より前から変わらぬ季節の移ろい。


あえて、というか、手入れをしていないところが実に潔い。








さて、そんな桜も先日からの天気の崩れで、あっという間に花を落としてしまった。


そして、梅雨時のような霧、、、


天気の良い日に撮りに行こう、なんて思っていたが、ほぼ葉桜に模様替えしていた。


自然は思うようにいかない。






1年後、またこの桜を見られる保証はない。






いよいよ明日は始業式。そして、入学式。


今日の練習で号泣してしまった、ピカピカの1年生。


大丈夫。明日は晴れるよ。


人生で二度とはやって来ない日を、またとないハレの日に。










島桜の白と黄緑が、青空によく映える。



青ヶ島には、今年も美しい春が訪れています。