20141219

南風の冬










先週、職場にアルジャジーラが取材に来ました。

どうも、青ヶ島です。




どうも顔の濃いカメラマンがいるなと思ったら、

役場の方がそう教えてくださいました。

過激派の拠点や、対立の火種があるわけではありません。



住んでいると、ここに日常がありますが、それだけの価値がある。

単純に、魅力的な素材なのだということでしょう。





さて、列島を襲う低気圧の影響で、島の天気は荒れまくっています。

学校が休校になった、今秋の台風以上だという方もいます。

雨は完全に真横に降っています。

ちょっと本当に歩けないぐらいの強風と、時折入り混じる氷雨、あられ。。

夏の雲のように発達した積乱雲が、海の上に浮かんでは流れていきます。



観測している温度計は、ついに3℃を指しました、、

風がめっぽう強いので、吹雪のスキー場に居るような皮膚感覚です。

商店の前に建てられた休憩所の屋根(300kg以上あるとか)が吹き飛びました。

やばいです。




前回の「例年並みがない」話以降、取材をしてみると、

どうやら、あられは毎年けっこう降っているらしいです。

(僕は去年1回と記憶していますが、、)

年によっては、雷が毎晩鳴り響く、穏やかな日が続く、などなど

毎年、様々。



まだ島ビギナーの僕には、まだまだ語れない感覚のようです。





ボリビアでは、南風が吹くと一気に気温が下がり、冬が訪れます。

そこは南米大陸。スールと呼ばれるそいつは、南は南でも南極からの南風です。

南 = 暖かい

みたいなイメージを勝手に作ってますけど、太陽も北の空に登るし、

今は夏まっ盛りのマンゴーシーズンだし、ああそうか。

そんな小さなことだけど、世界は多様でいて、違うってことを感じさせてくれます。

ちなみに、月の見え方も逆です。


季節がカレンダー通りに、というよりかは風一つで変わるところは、

島とサンファンは似ている。

青ヶ島は、西風が海を荒らし、北風がスコリアを吹き上げ窓ガラスを襲う。


今は、猛烈に冷たい北西の風。





「内地の人たちが、雨の日に傘をさすのがおかしい

子どもたちがわりとまじめに言っていた。

この島では傘は無力だ。微力にもならない。

台風中継のあれも意味ないと語っていた。




雨の日に傘をさすことがおかしい、と考えている人がいる。

切り拓かれたジャングルの中に、南風の冬が訪れる。


世界はなんて彩りに満ちているのだろう。



サンファンは今頃、夏真っ盛り。

真夏のクリスマスを迎える準備に勤しんでいることだろう。

道端には鈴なりのマンゴー。それを落とそうと、石を投げる子どもたち。

学校の裏にあったアップルマンゴーの水々しさが懐かしい。

そして、北風の夏休みが訪れる。






そして、師走の青ヶ島。


15の春に向けて。毎日遅くまで学校勉強をする生徒たち。

今年は部活で、毎日(本当に毎日)ボールを追いかけた仲だ。

なんていうか、勝手に思い入れがすごくある。

希望に満ちた1年を迎えるために。自らの未来のために。

今日のゲームデイは、やっぱり楽しかった。





 嵐が抜ける頃にはクリスマス。

そして、2014年もカウントダウンが始まる。




















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