20111023

帰るべき場所







先日、配属先の小学校の校長先生から、妻に電話があった。

来年の人事についてだ。


自分の口から直接伝えた方が良かろうということで、連休明けの朝の時間をねらい日本へ電話をかけることにした。



青年海外協力隊には、元の職場に籍を置いたまま活動に参加し、
帰国後には復帰できる現職派遣という制度がある。

僕の場合は公立校の教師なので、東京都の公務員として籍を置いたままでの協力隊参加ということになる。


東京都の現職教員応募資格の一つは、経験年数5年間以上。

つまり6年目の春に願書を書き、書類審査や試験等の諸々の選考を得て最短で7年目の春から訓練に参加ということになる。


現在の制度では1校での勤務年数は3~6年。

3年目から他校への異動の権利を得ることができ、特別な事情を除いては6年を過ぎると自動的に転勤ということになる。

つまり、6年間を経た僕は自動的に異動の対象になるわけだが、、



来年の4月から、他の学校で先生をやるのか。

それとも、元いた学校で先生をやるのか。


そういう選択肢を提示してくれることがまず、あたたかい。



一つの学校に、しかも初任校に長く留まるということの弊害も多い。

6年プラス2年間の協力隊活動、ということは9年目ということになる。

初任校で10年という伝説の男を知っているが、今の制度ではそれは超レアケースだ。


いずれにせよ、荷物は段ボール2箱半にまとめてきた。旅立つ準備はできている。



実際残るにしても、本人と校長の願い+特別な事情を込めた申請書類を提出し、後は上の判断ということになるのだが。


この2年間の経験は日本に返したいと思っている。

日本の教育から、日本を元気にしたい。

願わくばそれが、自分の母校。6年間勤めたその学校であればそれがベストだ。


今までの教え子たちの弟や妹たちにこそ、返してあげたい。そういう気持ちも強い。

最初にもった6年生は、今年から大学生に。

次にもった6年生は、来年から高校生に。

最後にもった学級は、来年から中学生に。


彼らがいつでも戻ってこれるような、

いつ戻ってきても変わらず迎えてあげられるような、

後1年は、そういう場所を作ってあげたい。

彼らがいつでも帰ってこられるような場所を。



自分が公立校にこだわる理由の一つはそこだ。


地元に帰れば、学校があり、仲間がいる。

そういう、いつでも帰るべき場所を。




この先のぼんやりとした人生のプランはある。

でも、それは日本に帰ってから妻とゆっくりと話し合ってから決めたい。



人事のことについては公の場で書くことは憚れるので、、

ただ、校長先生には一言。


「来年も一緒に働きたい」と、だけ伝えた。




自分が一つの場所にそんな長居できる人間だとは思わなかった。

シゴトもガッコウも、同じ場所に通い続けるのは苦手だった。
絶えず新しい環境に身を置きたい。そう考えていた。

最長は、小学生時代の6年間だろうか。。

自分は学校が好きなんだな、きっと。


帰るべき場所は、いつだって変わらずそこにある。




22-1の派遣期間もあと8ヶ月。

現職組はあと5ヶ月。

皆さんはどんな未来を描いていますか、、??

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