遠く丘の上の空との境目、一途に草を食む羊たちが視界に入る
「こんにちは。こんなところで何をしているんだい、、、?」
「朝からずっと外で過ごしているんだよ」
「もう日が傾いてきたから、お家に帰るところなの」
「君たちはどこの住んでいるの、、?」
「あっち」
「どこ?」
「もっとずーっと向こうの方」
「それにしてもここは、ずいぶんと景色のいいところだね」
「もちろん、ここは世界で一番美しいところだから」
「日本人に会うことはある、、?」
「日本?どこにあるの?」
「ここからは地球の反対側、美しい島なんだ」
「ここからは地球の反対側、美しい島なんだ」
「この島と一緒だね」
「そうだ、折り紙って知ってる、、?」
太陽の島"Isla del Sol"
青く澄んだ母なるラゴに浮かぶ島
音の無い砂浜に、穏やかで滑らかな波が打ち寄せる
子豚や子やぎがやさしく草を食む光景を
荒野に立つもの言わぬ野犬や羊の群れを
もう会うことはないだろう人たちのことを
もう訪れることはないかもしれない美しい景色を
秋の夜長にふと思い出す
そういう幾多の景色を通り過ぎ、心の風景となっていること
描いてきた軌跡が、今につながっていること
星の巡礼者達は、今日も荒野を辿り、道を拓く
手を振りながら、丘の向こう側へと少女たちは消えていった
「 世界全体が幸せにならないうちは、個人の幸福はありえない 」
なんて、宮沢賢治のように純粋な精神は、もはや持ち得ない僕だけど
この子たちが今日も幸せであるのなら、
世の中にはまだ希望が灯っていると言えるんじゃないか
世の中にはまだ希望が灯っていると言えるんじゃないか
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