20131017

嵐の前の猫








台風が足早に過ぎ去りました。

空気に薫る秋の色が、また一段とこくなってきたように思えます。

日が落ちるのもずいぶんと早くなってきました。






昨晩より、家族、友達、元上司、教え子たちから、メールが送られてきました。

安否を気遣ってのことです。


今のところ、カーブミラーが折れてたり、飛来物が道を塞いでいたりするぐらいで、

ケガや事故などの情報が入ってきてないです。

でも、港や崖の方はきっと大きな被害があるのかもしれない。

学校は臨時休業日。

明日元気な顔を見られたら安心するのかもしれない。



と、いうわけで、

無事です。ただ、こういう連絡はあたたかい。






この島は地形的に超水はけが良いので、大島のような被害には至りませんでした。

ただ、昨夜は本当に家が吹き飛ばされるんじゃないかと思うほどの

強風が吹き荒れ、内地で味わう台風とはちがう、

育ち盛りの台風の勢いを、オールナイトで体感することができました。



島の子は言います。ニュース番組の台風中継で、

「すごい風です、、!」と言ってるのを聞くと腹立つと、、

あの程度の雨風はこの島では、デフォルトです。



そんな島で味わう「何年かに一度」の台風!!

港の様子も半端じゃなかったです。。




旧堤も新堤も荒波にもまれまくっています。

ちなみにこの動画(港のライブ映像)は、青ヶ島村のホームページから見られます。

テトラポットが打ち上げられたり、坂の上の待合所が波にやられたりしたそうです。



兄からのメールにも綴られていたように、

海の真ん中に立つ島なんだなぁと、実感させられる瞬間です。










石垣島に滞在中に、台風に出くわしたことがあります。

育ち盛りの台風の勢い。北上せずに居座る感じ。空を飛べる(飛ばされる)感じ。


ドミトリーから外に出る事もできず

亀田のカレーせんべいで飢えをしのぎ、埋没していた3日間。



そして、その後の青空。

それまでの鬱々としていた気分がそう見せたのか、

それとも嵐が、世の中の諸々をきれいに吹き飛ばしたのか、

強烈な青が、鮮やかに心に残っています。



その日の朝一番で、最南端の波照間島に行き、見た空と宙。


嵐を抜けた瞬間には、きっと鮮やかな景色が待っている。




明日はいい夕焼けと、星空が拝めそうです。





そうそう。今朝平然と鳴いていた鳥たちは、どこへ避難していたのでしょう、?

そしてあの猫たちも。





ちょっとそわそわしていた嵐の前の猫たち。

青い空の下、穏やかな午睡を夢見て。








追加情報です。


外輪山の内側、丸山の麓にある塩工場の屋根が一部吹き飛んだそうです。

さらに、東屋の屋根が倒壊しひんぎゃ(地熱)の蒸し器が使えなくなっています。

キャンプ場の倒木もひどいようです。

外壁に守られているはずの池の沢地区ですが、
やはりそれだけの勢いの台風だったということでしょう。


人的な被害が出ていないのが何よりです。

島の居酒屋で村長さんと話す機会がありましたが、

「こういう台風の時は絶対に島にいるようにしている」と、頼もしい言葉です。

そういえば、台風の前に学校にも声をかけに来ていました。

さすが、青ヶ島の自然の畏さを知る先達です。



伊豆大島での災害は決して他人事ではないです。

一日も早い復旧と、被害にあわれた方々の心身の回復を切に祈ります。


< 2013/10/20 18:20 追記 >

















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