なさけない話、ラパスには苦い思い出がある。。
着任前のラパス上京時、うわさにきく高山病がどんなものか味わってみたく、
前日はフツウに飲食。おいしくビールも。クスリも大丈夫だろうと。
そんなこんなで標高4000m超のエルアルト空港に到着し、
JICAのオフィスに着くやいなやの健康チェックで、まさかの(というか当然の)血中酸素濃度68%。
酸素ボンベのお世話になることに、、その後の行事をこなしていくもかなりしんどかった日帰りラパスの思い出。飛行機が飛び立った瞬間に何事もなかったように元に戻ったのだからフシギだ。
(※関係者のみなさま心配をおかけして申し訳ございません。)
そして、日本への一時帰国から帰って来たとき、ほんの1~2時間飛行機が停まっていただけなのにあの悪夢の頭痛が再び、、
そんなラパスです。
今回は、2000m級のコチャバンバでカラダを慣らしてから、心して臨んだわけです。
もちろんクスリも込みで。
そして到着したラパス。
ぜんぜん何ともないじゃん、、人の話を聞くってのはやっぱり大切なんだと自戒をこめて。
早朝にターミナルに到着し、そのままメインの通りを歩き始め、ラパスの町を大きく横切りJICA事務所→隊員連絡所まで。坂がある分きつく感じたけど、地図と町のだいたいの感じをつかむことができた。ここの町並みはやっぱりすごい。なんであんな壁面にまで人が住んでんだろ、、人間の営みってすごい。映画のような、作り物のような景色。
きれいだという丘に向かって歩いてみた。
近くには遊園地があり、休日ということもありたくさんの家族連れでにぎわっていた。
どの家族もみんな幸せそう。。
ただ、そこでもドゥルセ(ゼリーなどのあま~いお菓子)を売っているのは、幸せ家族の子どもたちと年の変わらない子どもたち。エプロンをかけてお菓子のお盆をもって、声をかける。
まちがいなくバイト代なんてもらっていない。
ここでは家のシゴトを手伝うのは当たり前。いい稼ぎ時だろう。天気のいい休日の遊園地ではたらく子どもたち。ここにある遊具に乗ることなんてないのかもしれない。
売店の子どもたちも表情も、周りの子どもたちとは対象的だ。
この国の格差。光と影がここにはある。
高地に行けばそれが顕著になると聞いたことがあるが、ラパスの強烈な日差しとあいまって、その影がいっそう濃く感じられてしまう。
ひょっとしたらそんなに影はないのかもしれないし、もっと深く濃いのかもしれない。
何はともあれ富士山より高い場所にある遊園地。
いろいろな作りのザツさには目をつぶるとして、、高さだけで言ったら世界一はまちがいないだろう。
世界一ハイな遊園地。そして強烈な光と影。
夕食には先輩隊員の差し入れもあり、焼きたてパンと具だくさん野菜スープにでかオリーブ、アチャチャイルー、おにぎり、みそ汁、ワインetc.
夕食のちょっと泡立ち激しいビールと、マジメな話からフマジメな話まで。女装の話から最終的には「地球を救うのは愛だ」という話まで。美味しくいただきました。感謝!
どこに向かうか、何をするか、自分の道を自由に選択できることの幸せ。
温かいシャワーのあることの幸せ。
ボタン一つで片がつく全自動洗濯機のある幸せ。
近くに遅くまで開いているスーパーのあることの幸せ。
昔読んだ本に再会できることの幸せ。
毛布のぬくもりを感じて眠れることの幸せ。
いろいろな人つながっていることを感じられることの幸せ。
こうして呼吸できることの幸せを感じて眠りにつく。
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