20131102

ブランド野菜














「 とりっくおあとりーとー! 」



「 二日おくれのハロウィンですー 」









休日の玄関チャイム。

扉を開けるとプチ仮装の子どもたち、と子犬。

いや、

もはや仮装にすらなっていない子もいるし、、

ただの、休みの日にお菓子をもらいに行くだけ、の行事になっているんじゃ、、

階段の途中で待ち伏せして、逆に驚かせてみました。



ここ青ヶ島にも、ハロウィーンの波は押し寄せています。









ところで、この島には、広告がない。



何かを宣伝して売ろうとか、
そういう感じがない。



コマーシャリズムの波も、黒潮の海を越えることはできないのか、

むしろ、マーケットの外になっている、という方が正確か。





お金を使うところが、一つの商店、たばこ屋さん、村営のサウナと

島内に点在する4つの自販機、そして村役場しかないという点も

商売っ気のなさと無縁ではないだろう。



で、商業主義の外で生活するとどうなるかというと、


「あれがない、これがない」

とか、

「あれがあったらなぁ、、」


などとは、あまり思わなくなるから不思議だ。


これが内地だったらきっと、もっと探そうという気になるのだと思う。


もっと安いもの、もっと質のいいもの。


選択肢が多いということは、時に不幸でもあるのだろう。



今日は、いつも良くしてくださっている漁師さんから、

さわらとビンチョウまぐろをいただいた。

夕方には、かんも(さつまいも)も。





島にあるものから選び、生活している。

島でとれたものを分け合い、暮らしている。




それはそんなに立派なことではなく、質素な生活を送っているわけではない。


無いなら無いなりに、豊かに暮らしているということだ。






舶来のイベントや季節感を、無闇に煽ったりしないところが良い。






路傍に目につく白菊の花に、秋の訪れを感じ、


嵐に堪え、それでも佇むマグサの様子に、秋の深まりを感じる。


季節を知らせるのは、商店街の様子でもなければ街角のポスターでもない。


日の短さに、冷たく感じられる風に、新しい草木の彩りに気付いた時に、


移ろう季節を、今という季節を感じる。




自然はカレンダーをめくるように変化していくのではなく、


もっとゆるやかにしなやかに、移ろっていくのでしょう。



妻と二人。そんな話をしています。





2013年も、あと2ヶ月となりました。

自然の美しさとたくましさ、そして人の優しさに触れて生きています。

青ヶ島のブランドとは、そうした島の懐の深さなのでしょう。














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