20110415

『4月7日の空』



5分歩けば目眩がするような、真昼のつよい日差し。
空の色や雲のかたち、そして自分の影が強烈なコントラストを描いている。
ここは一年中、夏真っ盛り。蚊も湿気も夏真っ盛り。

小さな町を少し歩けば、そこら中から声をかけられる。
この町の人達はみな、ちゃんと名前で呼んでくれる。
そういつながりを持てたことは、かたちのない通知表のようなものである。
与えられた環境に感謝しつつ、次のステップへ。

そういえば、
いつも見慣れている、この青い青い空をじっくり眺めるなんて久しぶりかもしれない。
太陽が雲に隠れたその一瞬、ぼわわーっとその周辺に丸い環が輝いた。
そして数秒後、雲間から光がもれた。神々しいまでの輝き。

この空も、宇宙の一部なんだな、とちょっと大げさに感動してしまった。


でも、いつも見ていないだけで、自然はいつだって様々な表情を見せている。
人間だってその一部で、自然と共に生きる生かされているという感覚。
そういう自然のアタリマエ。そういうものを、もっと感じていきたい。


『4月7日』というのは365分の1のただの記号だけど、そういう言葉にも一つずつ意味を与えることができたのなら、僕らはもっと今をつよくやさしく生きられるんじゃないか。

力を失いかけた言葉にだって、もう一度。



今日は、「そうだこの空は世界とつながってんだ」を想う、記念日。


                                       ボリビア 中野陽太郎

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