地球の裏側に来て 日本で暮らしていたときよりも濃く感じるもの
夜の闇と足元を照らす月影と
そして、レストランで出てくるスープ"Sopa"の味
停電自体はそんなに珍しいことじゃないが
もしそれがたまたま夜だったとしたら
道行く人の顔はおろか 足元さえも覚束ないほど
町は深い深い闇に包まれる
"Memento mori"
月明かりを頼りに自分の掌を眺めてみた
何百年前の人類の祖先も 同じような闇の中で
自分の掌を見つめていたのだろうか
文明の光が奪った 遠い人類の記憶
いつもより生命線がはっきりと見えた
おれ 確かに生きている
鮮やかな月影を 一歩ずつ踏みしめながら歩く帰り道
昼間のソパの味がまだ口の中に残っている
今晩はささやかに夕食をすませたい
ココロにもカラダにもやさしく
こんな夜には今まで出会ったきた 大切な人たちのことを思い出す
孤独を感じる夜にこそ 何よりも人の温かさを感じる
地球の裏側にきて 日本で暮らしていた時より濃く感じるもの もう一つ
人と人とを結ぶ絆
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